過ぎた香りは下品なおっさんのようだ
窓も扉も開け放ち、二男の部屋では元の住人である長男と二男が眠っています。長男は暑いのか、扇風機をかけっぱなしで寝ていますから、二男はタオルケットにすっぽりくるまってまるでミイラのよう・・。
若干涼しさを覚える夜、青をあしらった皿にあら焼きを盛り付けて。ほんの少しだけ吟味がある、秋鹿純米吟醸無濾過生原酒山田錦60%を55度にして。
開栓直後微かに感じていた生老ねは全く進行せず、どちらかとうと他の何かにマスキングされてしまい気になりません。
強い生老ねはもっての外ですが、吟味も強すぎるのは閉口してしまいます。吟香も然り。吟醸香のうち、カプロン酸エチルが高すぎるものは味わいにも悪影響を及ぼします。旨味は無いのに苦みだけは突出して感じられるようになってきます。
しかし、こういうお酒は「吟醸酒ブームの後遺症」として生き残り、さらに増長し、「大吟醸くれや!」というような連中により、いまだもてはやされているものもあります。
蔵元交流会飲食店研修会でも、こういうお酒が、典型的な例として(交流会会員のお酒ではないですが)、銘柄を伏せて取り上げられていました。その他の講義を勤めてくださった先生達の席では、そのお酒は完全に敬遠されていたのを、私は知っています。
大阪の百貨店で、県内の某蔵のセールスが出張販売をしたそうです。その百貨店では、四合瓶ばかりが売れたとの報告を受けました。どうやらお使い物を買うために来店される方が多いようです。
「●祭が気にいってなぁ、こればっかりやねん」と、自分ではほとんど飲まない人間に褒められるお酒って、なんなんでしょうね。
長男は山口県から帰省しています。
「教授が、●祭を旨いだろうって勧めるんだけど、あれっておいしくないんだけど、間違ってる?」と彼は言います。君の舌は、間違っていないと思います。正確にいえば、美味しい美味しくないは嗜好の問題なので(これはアマチュア的言葉)、あれは良くないと言った方が正しい(プロ的な言葉)でしょう。
by kanzakerakuen
| 2010-08-26 17:05
| 純米酒
ww5.tiki.ne.jp/~yamu純米酒屋の引きこもり時間の戯言
by kanzakerakuen
S | M | T | W | T | F | S |
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 |
フォロー中のブログ
懶雑記なんとなくスカタン
まいにち酒飲み
東京ハムスター日記
トムの徒然なるままに
SKB50~焼酎屋 兼八...
Minowa@Weblog
こじ記・日本酒紀
へべれけ画廊
快楽満堂
自分遺産
てれんこてれんこ
探しものは何ですか?
踊り子の太腿 ~ シラン...
ちょいとお蕎麦屋さんⅡ
ふりむけばスカタン
ナンクル食堂血風録
デブは痩せなきゃ治らない。
ガラが悪いリーマンの酒日記
優しい台湾烏龍茶(旧やっ...
CUQ blog
やたいち日記
壺中夜噺
ようこそ!日本酒マルシェへ
ガラが悪いリーマンの酒日記Ⅲ
それいけ!スバル代行
蒜山耕藝 「ろっかつふてえ」
ガテン、ときどきヴィーノ
カテゴリ
純米酒お酒全般
隙間
負け犬の遠吠え
初めてクッキング
たまぶろぐ(×玉袋)
一文字
お気に入り
meerkatのお酒や食べ物メモ
燗酒おやぢの隠れ家
土耕三昧
やす日記
弁天小僧
ダンスな日々
玉ぶろぐ(≠玉ぶくろ)
まき子の純米酒を想う日々
三足のWaraji
滋賀の日本酒大好き
間違いだらけの酒常識
酒蔵の中心で愚痴をこぼす
ウチごはん&ソトごはん
心の欠片
地酒星人
麗しき酒とともに
ヒロリンのおバカ日記
tenorさんの「日本酒」
kana-briefing
以前の記事
2019年 10月2017年 03月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
more...